毀誉褒貶が激しいテスラとマスク氏は、T型フォードとヘンリー・フォード氏と比較されることが良くありますが、今回は自動車業界のスティーブ・ジョブズとなるのか、それともGMが破綻したときのリック・ワゴナーCEOの轍を踏むのかと注目されているそうです。
起業や経営の世界は勝てば官軍の世界ですので、割とどうとでも言えるのだと思いますが、値下げ競争を仕掛けて勝ち残れば、自動走行ソフトウエアの分野で利益は上げられるという見立てのようです。
シェアさえ取れれば、後はサブスクビジネスで何とでもなるというのは、いかにもテクノロジー業界というかプラットフォーマー的な発想です。
フィンテックなど〇〇テックという呼び名は、最先端を業界に取り入れるような響きですが、実態は人切りリストラ策です。
自動車産業は裾野が広いため、そこに関連する雇用をどこまで犠牲にするかは結構大きなテーマです。
値下げ競争は消費者にとっては恩恵があっても、経営者や株主は逆に体力を奪われます。
経済学の教科書ではないですが、価格競争という囚人のジレンマを解消するには、ゲームを繰り返し協調戦略を取りながら付加価値を高めて行く方が当たり前ですが良いのです。
値付けの難しさ、プライシングこそが経営の妙なのは、いつの時代も変わらないということです。