スイス流マッチポンプ

2023/04/04

投資

 

UBSによるクレディ・スイスの買収がなければ、色々と大変なことになっていたのは想像に難くありませんが、この件でスイス国立銀行の副総裁が利上げの正当化のためにコメントするのは、流石にマッチポンプでしょう。


もちろん中央銀行としての使命は物価の安定であり、投資銀行やヘッジファンドのお守りは二の次であるのは承知しておりますが、こういったコメントを平然と出せる辺りが、監督機関として金融屋を見下している感じが伝わってきます。


当ブログの場合、金融屋批判も多いため中央銀行の論調に寄ることも多々ありますが、セントラルバンカーもまた相当業の深い職業なんだと思います。


投資家とも学者とも異なる立ち位置で市場と向き合うことで、ある種の三権分立のような緊張関係がもたらされるのでしょう。


政府機関の立ち位置はプレーヤーではなく審判の立ち位置のはずですが、高圧的な当局担当者のコメントを聞くと、中央銀行も「銀行」という名前がつく以上、結局は金融屋なのかもしれません。

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