福祉国家的豊かさの終わり

2023/04/08

投資

 

一言に欧州と言っても、北欧的な高福祉国家や、スイスやルクセンブルクのような金融立国路線、南欧のような気候の良さや歴史文化が売りの地域もあるため、一纏めに語るのはフェアではないかも知れませんが、EUとしてグローバリズムの恩恵を受けて来られたことは紛れもない事実です。


その一方でギリシャ危機やブレグジットなど、連帯の歪みや負の側面も事あるごとに垣間見ることもありました。


そしてコロナ禍とロシアによるウクライナ侵攻を経て、豊かな時代は過去のものになろうとしております。


日本も他人事ではないと言うよりも、一足先にその危機が訪れていたのかも知れません。


既存の雇用や産業の保護を優先した結果、見事なまでに若年層(主に氷河期世代以降)の雇用は不安定化し、新たな産業も大きくは育たず、諸外国に後れを取るようになりました。


既得権益に入り込めたり或いは一山当てることが出来た方は、まだまだ社会に希望を感じることができるかもしれませんが、残念ながら先進国に住む多くの方は富の流出や喪失を感じながら人生を過ごすことになりそうです。


単純に金銭的な問題だけなら、当ブログの読者層は資産運用なり何なりで個人レベルではなんとかできるでしょう。


ただ本当に求められているのは、治安の良さや国際的な政治の安定、若者が希望を持ち老人が安心して暮らせる社会なのかもしれませんが、そういうものほど手に入れるのは簡単ではなく、一個人の力で何とかなるものでもありません。


とはいえ、そういう無理難題に挑んでこその人生ですし、どうにもならないことをどうにかするのが人間です。


ホーリーネームを与えられたら、きっと空中浮遊もできるようになるでしょう。

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