ソフトバンクグループがアームのIPOによる再上場で得られると見込まれる利益を、非公開化した地点からの期間で主要株価指数やフィラデルフィア半導体株指数のパフォーマンスとの比較をしたところ、いずれの指数のパフォーマンスにも及ばないとのことです。
アーム買収に費やした資金をSPYなりQQQに投資して放置していた方がリターンは良かったということになりますが、投資会社としてはある種の禁じ手でしょうし、そもそも資産規模的には買い付けできないケースも発生します。
単純な比較で投資会社やヘッジファンドをこき下ろすのは簡単ですし、当ブログもそういった書き方をすることがありますが、資産規模が大きくなるほどゲームの難易度が上がって行くのが投資の世界です。
個人投資家が自分の資産を慎ましく運用する分には、パッシブ型の投資商品を用いることで困る事はないでしょう。
ブリッジウォーターのようなレベルのヘッジファンドでさえETFを活用するのですから、普通は困りません。
それでも投資会社が個別銘柄でリスクを取り続けるのは沽券に関わる問題だからです。
自らの存在意義を問われるような投資や資産運用ができるというのは、ある意味投資家としは非常に恵まれた人生を歩めているのかもしれません。
ただ、存在意義を賭けてまで投資に熱を入れなければいけない人生というのは、考え方を変えると失っているものも多い人生です。
とはいえマネーゲームやAI半導体に熱狂するのもまた一つの生き方です。
悔いなき道を歩めているのであれば、きっとそれは正解です。