ウサギとカメ

2023/11/13

書評

 

投資においてウサギとカメの寓話は様々なところで登場しますが、何がウサギで何がカメとなるかは発信者の意向が大きく影響します。


それは勝者が常に入れ変わる可能性があることを意味し、そしてその構図自体にもバイアスがかかっているということです。


米中もし戦わばインドが台頭してくるのか、果たして世の中の構図はそこまで単純なものなのでしょうか。


同じ投資先を眺めてみても自国通貨建てなのかドル建てなのか現地通貨を尊重するのかで見え方が大きく異なります。


何よりも多くの日本人は今、円の価値というものをインフレやGDPの相対的低下を通して肌身で感じているのではないでしょうか。


相対的であっても投資は競争原理を活用する以上、ウサギでもカメでも競争には晒されます。


負けない投資というのも結局は相対的に勝利ないし引き分けを目指しているということになりますので、寓話以上に現実はシビアな世界です。

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