当ブログはETFの活用を推奨するブログではありますが、最近は本当になんでもETFとして商品化されてきているので、下手な推奨は出来ない世界になりつつあると感じております。
一昔前であれば株式指数や金、債券等に連動する割と単純なETFの話題で事足りましたが、最近ではレバレッジ系の商品や実質アクティブ投信のようなETF、さらにはビットコイン連動商品などの商品化の話題まで出てきているため、規制緩和による自由化の恩恵を感じる一方で、新商品の開発競争は過熱気味なのかもしれません。
もっとも、ETFの登場と手数料の値下げ競争によって投資信託にまで良い商品が出てくるようになったのは紛れもない事実ですので、これはETFの競争の賜物です。
優れた商品開発の結果として、ETFに資金が集まり続けているのです。
ETFは本当によく出来ており、うまく活用できれば資産運用を飛躍的に向上させてくれますが、使い方を間違えれば破滅への道を進む可能性もないわけではありません。
特に株式以外に連動しているETFは、その連動先の特徴をそのまま引き継いでいるものも多く、動きには注意が必要です。
例えばコモディティ系のETFであれば、コスト・オブ・キャリー(保管コスト)が発生する品目も存在するため、コンタンゴやバックワーデーションの知識が必要になります。
株式連動商品のETFですと市場全体やセクター別にうまく分散させることができ、扱いやすく結果として成果も出やすいため重宝しがちですが、同じ感覚で他の分野のETFに投資をすると痛い目に合う可能性もあります。
ETFだからと言って全てが安全安心なのではなく、商品の制度設計によっては個別株や連動先の現物よりもかえって危険なものも存在するのです。
膨張を続けるETFの恩恵にあやかりつつも、その取り扱いには注意が必要です。